タスペーサーの重要性 ~雨漏りから屋根を守る、タスペーサーとは

投稿日:2019年3月15日  更新日:2025年2月27日

「縁切り(えんぎり)」「タスペーサー」という言葉を知っているという方はそういらっしゃらないはずです。

ですが、これからスレート塗装をご検討されている方は、ぜひとも押さえておいていただきたいです。

 

縁切りとタスペーサーについて簡単に説明するとこのようになります。

 

縁切り:塗装後の雨漏りを防ぐためにスレートの継ぎ目に隙間を設ける作業

タスペーサー:縁切りを簡単に行える便利な道具

 

スレートの塗装は縁切りを適切に行なっていないと雨漏りを引き起こす危険性があります。

このような理由により、スレートの塗装では縁切りが重要なポイントとなり、必ずチェックしていただきたい項目となっています。

 

※すべての屋根で必要な作業というわけではありません。リフォームの森ではきちんと屋根の状態を確認してから、必要に応じて最適な方法をご提案いたします。)
 
縁切りはスレート屋根の塗り替え時に欠かせない作業
(商品名だとカラーベストやコロニアル)

スレート屋根

スレート瓦


 

スレートはセメントを原料とする屋根材です。瓦とは違って継ぎ目の隙間が小さく、これが塗装後に問題を起こす原因です。スレートは軒先から棟に向かって葺かれており、スレートが重なっているところは隙間があります。

 

隙間があると「雨が入って雨漏りするのでは?」と心配されるかもしれませんが、屋根材の下にはルーフィングという防水紙が敷かれており、水がそれ以上浸透しないように堰き止めています。

 

屋根は構造上、必ず水が屋根材の下まで入り込みますが、スレートの継ぎ目にある隙間から水が逃げるようになっています。また、水気が残っても通気がとれる状態ですので湿気のこもりを防ぎ、結露も出にくくなっています。

 

このようにスレートの継ぎ目にある隙間は屋根の状態を正常に保つために大事な役割を担っています。スレートの塗装で縁切りが必要な理由はこの継ぎ目にある隙間が塗装で塞がってしまうからです。
 

 

屋根塗装で必要な隙間がなくなってしまう

 

もし、スレートの継ぎ目が塗装によって塞がってしまったらどうなるでしょうか?これは、いまままで内部に入り込んだ水が屋根材の下に溜まってしまうということになりますから、ルーフィングの劣化が早まり、やがて水がさらに奥深くまで浸透して雨漏りへと問題を大きくさせてしまうでしょう。水の侵入だけでなく、湿気や結露によって保水状態が長く続きます。これも劣化を早めて雨漏りに導く原因です。
 
 

そこで行われるのが屋根と屋根の間に隙間を作る縁切り

 

せっかく塗装したのに雨漏りしたら意味がなくなってしまいます。そこで塗装後も雨漏りを防ぐために行うのが「縁切り」です。縁切りはカッターや皮スキ、タスペーサーなどを使用してスレートの継ぎ目に隙間を設ける作業です。

 

カッターや皮スキを使って縁切りを行う場合は、塗装した後に縁切りを行います。ですが、この方法だとせっかく塗装してきれいになった屋根の上にのるため、不要な傷や汚れをつけてしまう問題がありました。

 

そこで登場したのがタスペーサーです。タスペーサーは塗装が仕上がる前に縁切りを行えるため、塗装できれいになった状態でお客様にお引き渡しできます。
 
 

縁切りを簡単に「タスペーサー」

「タスペーサー」は縁切りを簡単に行える便利な道具です。いまではタスペーサーを使用して縁切りを行うのが一般的になっています。

 

タスペーサーはスレートを下塗りした後に継ぎ目に差し込んで取り付けます。タスペーサーの厚さ分、スレートが浮き上がり隙間を確保する仕組みです。


 
スレートは上記にある厚さ5mmほど、幅4〜5cmほどのポリカーボネート製の部材です。

タスペーサーを使用するメリットはこちらの3つがあります。
 
①美観を保つ、②工期短縮、③価格が安い
 
タスペーサーの3つのメリットについて一つずつご説明いたします。
 
 

①美観を保つ

いままでの縁切りは塗装前に行っていたため、塗装が仕上がった屋根の上にのることになり、傷や汚れをつけてしまうことがありました。

その点、タスペーサーなら塗装が仕上がる前に縁切りを行えますので、美観を保ちお引き渡しできます

 

それぞれの工程はこちらです。

 

【タスペーサーで縁切りした場合】

① 下地処理 → ② 下塗り→ ③ タスペーサー設置 → ④ 中塗り → ⑤ 上塗り

 

【従来の縁切り方法】

① 下地処理 → ② 下塗り→ ③ 中塗り → ④ 上塗り → ⑤ 縁切り

 

上記の通り、従来の縁切り方法では、縁切りをした後についてしまった汚れや傷を手直しする必要がありましたが、タスペーサーならこのような手間はありません。 
 

②工期短縮

タスペーサーは施工が容易なため工期短縮を図れます。従来の縁切り方法では職人2人で作業を行なって約1日かかっていました。タスペーサーを用いることで、職人1人でも約2時間程度で縁切りが完了し、足場の解体日を1日早めることができます。
 

③価格が安い

タスペーサーは価格面でもメリットがあります。従来の縁切り方法は人件費がかかり、5〜6万円ほどの費用がかかります。タスペーサーを使用した場合、材料費はかかりますが、単価は20〜50円/個ほどでして、20〜30坪くらいのお家だと700〜1,000個ほど必要ですから、1.5万円〜5万円ほどで従来の縁切り方法よりも安く済ませることができます
 
 

最後に


 
これからスレートの塗装をご検討している方は、まずは縁切りの項目に着目してください。すべての屋根に縁切りが必要というわけではありませんが、基本的に行わなければならない作業です。もし、見積もりや工事の説明に縁切りがありませんでしたら、どうして縁切りがないのか業者から説明をもらいましょう。

 

いまではタスペーサーで縁切りをするのが一般的です。しかし、従来の方法で縁切りするケースもあります。リフォームの森では、お住まいの屋根をしっかりと調べさせていただいた上で、縁切りの有無など最適な方法でご提案させていただきます。
 
屋根の状態に少しでも不安なことがあれば診断いたしますのでお気軽にお問い合わせくださいね。
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  • 外壁診断士
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  • 労働安全衛生法による技能講習終了
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