塗装工事の下地処理、下塗りは非常に重要です
投稿日:2019年3月26日 更新日:2025年6月30日
塗装はただ塗料を塗ればいいというものではありません。塗装する前には下地処理があり、その後に下塗り剤を塗って下地を調整していなければなりません。
簡単ではありますが、下地処理と下塗りはこのような工程です。
下地処理:ケレンなど下地を整えて塗装の仕上がりをよくする工程
下塗り:下塗り剤を塗って密着性などを高める工程
上記の工程をしっかりと行っていないとどんなにグレードの高い塗料で塗装しても長持ちしません。このため塗装において下地処理と下塗りは仕上がりに関わる重要な工程となっています。
こちらでは下塗りの重要性を主にご説明し、下地処理についても後半のところでご説明いたします。
下塗り剤の種類
下塗り剤は下地処理を終えた後に塗る下地調整用の塗料です。
いくつか種類がこのような塗料があります。
【シーラー】
上塗り剤の密着性を高めることや塗料の吸い込みを抑える効果があります
【プライマー】
密着性を高めることに重点を置く塗料。
こちらは主に木部や鉄部に使われています。
※シーラーとプライマーは明確な定義分けがされているわけではありません
【フィラー】
肉厚でひび割れを抑制する効果があります。
下地の凹凸を平滑にする目的にも使われます。
下塗り剤は素材の種類や状態、環境などに合わせて適宜使い分けています。素材と相性がありますので、現場調査を実施し、状態を把握してから適切な下塗り剤を選定する必要があります。
シーラー・プライマー・フィラーの役割
とくにモルタルは劣化が進んでいると塗料の吸い込みが激しくなります。塗装の土台となる工程ですから、下地の状況を正確に判断し、適切な方法で土台をつくる必要があります。
プライマーは主に鉄部用や木部用に用いられています。基本的な性能はシーラーと類似し、明確な定義分けされているわけではありません。
鉄部用はサビの発生を抑制する顔料が含まれ防錆効果があります。木部用は塗料の吸い込みを抑えるために目止め用としての役割も兼ねています。
フィラーはシーラーやプライマーとは質感が異なり、粘度が高く硬化すると弾力性を持ち伸び縮みします。塗膜が下地に追従してひび割れを抑制できるため、クラックを起こしやすいモルタル外壁によく使われています。また、下地の凹凸を平滑にする効果もあります。
下塗りのその他の役割
下塗りの役割は下塗り剤の効果を機能させる他に、下地の色が浮き出てくるのを防ぐ役割もあります。濃色から淡色に塗り替えると下地の色を拾う可能性があるため、白などで一度塗ってからお客様に選んでいただいた色で仕上げることがあります。
ときどき「グレーの壁にするのになんで白なの?」とお客様から聞かれますが、これは元々の外壁の色が浮き出てこないようにするためです。
下塗りについてはこちらの「外壁塗装で使用する下塗り用塗料の種類と特徴を解説!」もご参考にしてください。
高圧洗浄やひび割れ補修、シーリングも重要
塗装する面を下地と呼んでいます。この下地を整えるのが下地処理です。下地処理には高圧洗浄やケレン、シーリング処理、ひび割れ補修などの作業があります。
下地が荒れている状態で塗装しても密着が悪いため、良好な下地に整えることを目的に下地処理が行われます。
下地処理についてはこちらの「屋根・外壁塗装の下地処理の重要性を徹底解説!」で解説しています。
まとめ 見積りは下地処理や下塗り項目もチェックしましょう
見積もりの内訳はできるだけ具体的に記載されていることが望ましいです。ときどきですが、「一式工事」としてまとめている見積もりを目にします。これだとどんな工事をするのかわかりませんので、このような見積もりを提出する業者は警戒しましょう。
見積もりでチェックする項目は「使用する塗料や材料」「下地処理や下塗りなどを記載した工事内容」「塗装する箇所などの施工範囲」「単価と施工数量」などです。注意書きも書いてあると親切な見積もりです。
工事が始まってから気がついても大変ですから、契約する前の段階で気づけるように見積もりや業者の説明は徹底していただくことをおすすめします!
見積もりについてはこちらの「外壁塗装の見積もりはどうなっている?費用の内訳を解説!」で解説しておりますので良ければこちらもご覧ください。
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