下地調整の重要なポイント2 ひび割れ、クラック補修(外壁)
投稿日:2019年8月5日 更新日:2024年8月30日
外壁塗装の工程には下地処理があります。
工事が始まってからすぐに塗装できるというわけではないのです。
下地処理は塗装する面(下地)を高圧洗浄やケレン、補修、コーキング工事などを行って、良好な状態に整える工程です。
経年劣化した建物は汚れや古くなった塗膜で塗装が付きづらい状態です。
症状の中にはクラックを起こしていることもありますので、このような不具合も含めて下地処理を行い、塗装が剥がれにくい下地に整えることが非常に重要です。
クラックとは?
クラックとはひび割れのことです。
クラックには「ヘアークラック」と「構造クラック」があり、このように区別されています。
ヘアークラック:クラック幅0.3未満 クラック深さ:4mm未満
構造クラック:クラック幅0.3mm以上 クラック深さ:4mm以上
塗膜の劣化過程は、
褪色→チョーキング→クラック→剥離
で進みます。
この過程を見ての通り、クラックは劣化が進行した状態です。
一般的に構造クラックは建物の強度に関わり緊急性の高い状態とされ、ヘアークラックはまだ軽微なので大丈夫という認識があります。
しかし、塗装の観点から見るとヘアークラックでも内部に水が浸透して外壁に直接ダメージを与える状態のため、けっしてそのままにしていい状態ではありません。
劣化症状についてはこちらの「こんな症状には要注意」をご覧ください。
ひび割れやクラックが発生しやすい場所
建物は風や車の振動、地震などで常に衝撃を受けている状態です。
クラックが発生しやすい場所がありますので、こちらの場所はクラックが発生していないか普段から気にしておきましょう。
【クラックを起こしやすい場所】
・窓まわり
・サイディングを固定する釘まわり
・目地付近
平面なほど衝撃が分散されるため、クラックは起きにくくなります。
窓や玄関は外壁をくり抜いて設置しているため、角に強い衝撃が伝わりクラックを起こします。
サイディングなどの目地も同様に衝撃が伝わりますが、コーキングが正常なら動きに追従して衝撃を和らげてくれます。
しかし、コーキングが劣化していると緩衝材としての役割が果たされませんので、クラックが起きやすくなります。
コーキングについてはこちらの「コーキングはいつメンテナンスをすればいい?工事時期を解説!」をご覧ください。
ひび割れやクラックの補修方法は?
軽微なクラックだとしても、ちゃんと塗装前に補修する必要があります。
たしかに塗装すれば小さなクラックなら隠れてしまうかもしれません。
しかし、それは根本的な改善になってなく、後々問題を起こす可能性があります。
軽微なクラックは塗膜内で留まっている状態なので、補修も容易です。
補修方法は、
・プライマーやフィラーでクラックを塞ぐ
・シーリングを充填する
などで行えます。
クラックのあるモルタル外壁は、塗装後のクラックを防止するために追従性のあるフィラーで下塗りしています。
問題は構造クラックのように大きなクラックを補修する場合です。
構造クラックまで発展している場合は、クラック部をカット(UカットまたはVカット)してからシーリングやプライマー、エポキシ樹脂、モルタルなどで用いて補修します。
補修材はクラックや外壁の状態に応じて適切な方法を採用することが大切です。
構造クラックを補修する場合、ヘアークラックと決定的に違うのが、クラックを起こしているところから補修するということです。
クラックを起こしている表面だけ補修しても意味がありませんので、クラックの底部から補修するようにしてください。
構造クラックは外壁の強度が低下して耐震性が低下している状態です。
さらに塗装が古くなっていると外壁を崩落させる危険性があります。
構造クラックのような大きなクラックがある場合は、そのまま放っておくのではなく、早めに専門業者にご相談ください。
クラックについてはこちらの「外壁にひび割れ(クラック)が!補修方法をご説明」もご覧ください。
クラックがひどくなる前に動き出しましょう!
ここまでクラックについてお伝えしてきました。
クラックは劣化過程の後期にあたり、症状が軽い、大きいに関わらず外壁に直接ダメージを与えている状態です。
年数の経過でどうしてもクラックは起きてしまうものなので、クラックがひどくなる前に対処することが理想です。
クラック予防となるのが定期的な点検です。
リフォームの森では建物診断や見積もりを無料で実施しておりますので、お住まいの状態が気になっていましたらお気軽にご相談ください。
診断後は、診断結果をもとにお客様のご要望に沿って最適な工事プランをご提案させていただきます!
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