屋根の漆喰工事はどんな工事?修理方法とメンテナンスのタイミング
投稿日:2022年9月16日
目次
瓦屋根は漆喰が塗ってあります。漆喰は昔から日本の建物に使われている材料です。瓦は耐久性が高く50年以上保つとされていますが、漆喰は残念ながらそこまで保たすことはできません。
ただでさえ屋根は風雨や太陽光にさらされる過酷な環境にありますので、定期的にメンテナンスが必要です。今回は屋根の漆喰工事とはどんな工事か、漆喰の役割なども含めてお伝えしていきます!
【漆喰が欠けていたり、割れていたりしたら漆喰工事を!!】
「漆喰ってどんな材料?」
「屋根瓦の漆喰はどんな役割があるの?」
ということが気になるかと思いますが、まずは漆喰が欠けていたり、割れていたりしたらそのままにせず適切な修理工事を行なってください。
もし、漆喰を古いまま放っておいてしまうと大変なことになってしまいます。以下に漆喰の劣化を放置してしまうリスクについてお伝えします。
【漆喰を劣化したままにしておくとどうなる?】
漆喰は建物の他の部材と同じく定期的にメンテナンスが必要です。漆喰は太陽光や風雨にさらされて年数が経過するにつれて劣化してきます。
漆喰は年数が経つと以下の劣化症状が現れてきます。
・漆喰のひび割れ
・漆喰の欠け
・漆喰の痩せ
・苔の付着
漆喰の劣化は他のところにも影響を与え、以下のことを引き起こす恐れがあります。
・棟瓦のズレや歪み
・葺き土の流出
漆喰は瓦を接着する役割があり、劣化することでその接着力が弱まってきます。当然、年数の経過で症状が悪くなり、瓦のずれや歪みなどにつながってしまいます。
瓦の下には土台となる葺き土が盛られています。漆喰はこの葺き土を風雨から守っていますが、漆喰が剥がれてしまうと葺き土が水に流されてしまいます。
長期間放置すると葺き土が流されて瓦の崩落や雨漏りを引き起こす恐れがありますので、そのまま放置しておくのは禁物です!
「漆喰が剥がれていたらすぐに雨漏りしてしまうんだ」
と不安になってしまうかもしれませんが、漆喰が剥がれているだけならすぐに雨漏りすることはありませんのでご安心ください。(もちろん長期間放置するのは良くありません)
棟瓦の下にある葺き土は棟の中心から片側10cm以上ありますので、雨によって侵食されるには長い年月が必要です。侵食されてしまうと雨漏りのリスクは高くなりますが、そこに至るまでにはそれなりの経過が必要ですから、漆喰に欠損がある場合は慌てずに修理をしましょう。
雨漏りについてはこちらの「雨漏りを放置すると大変!発生原因と対処方法」をご覧ください。
【そもそも漆喰とは?どんな役割?】
漆喰は昔から日本の建物によく使われいる一般的な材料です。屋根だけでなく、壁や天井などにも用いられており、外装だけでなく、内装材としても使用されています。
漆喰の主な材料は消石灰です。消石灰に水と布海苔、苆、粘土を混ぜて作られます。
※苆(すさ)はわらや麻、紙などを細かく切ったもの
5000年以上も前から建物に使用されている漆喰は、白く美しい質感からお城にも使われていますね。
美観性に優れ、調湿効果や防水を担うことができます。瓦屋根に塗られている漆喰も「美観性」と「葺き土を保護する防水材(隙間埋め)」「瓦と葺き土をつなぐ接着剤」の役割があります。
【漆喰工事の流れ】
漆喰工事には「詰め直し」と「取り直し」の2つの工事があります。
比較的に手軽な補修工事が「詰め直し」です。
「詰め直し」と「取り直し」はどんな工事か以下にご説明いたします。
【漆喰の詰め直し】
漆喰の詰め直しは、古くなった漆喰を撤去して新しい漆喰を塗っていく補修工事です。
漆喰は20年ほどすると剥がれや欠け、割れなどの劣化症状が出て、葺き土が剥き出しになります。
補修をする目安は15年ほどがタイミング。工事日間は1〜3日ほどで、比較的に短期間で工事は終わります。
葺き土が水に濡れて脆弱すると台風や地震などの災害時に崩落するリスクが高くなりますので、定期的にメンテナスをしましょう。
詰め直しは新しく漆喰を塗り直す工事ですが、業者によっては「重ね塗り」をしているケースもあります。
漆喰が剥がれてもすぐに雨漏りすることはないと言いましたが、重ね塗りだけは雨漏りを引き起こす原因となります。
古くなっている漆喰はすでに剥がれやすくなっているため、その上に漆喰を塗ってもすぐに剥がれてしまう可能性があります。塗り重ねをすると棟瓦よりも出っ張って風雨にさらされやすくなるため劣化も早いです。塗り重ねた漆喰が剥がれると古い漆喰も一緒に剥がれて隙間を作ります。
「重ね塗り」は雨漏りの原因となりますので、必ず古い漆喰を撤去してから塗り直してください!
【棟の取り直し】
「棟の取り直し」は既存棟瓦を取り外し、葺き土と漆喰を撤去して新しく葺き直す工事です。
「棟の取り直し」では耐震と耐風性能を向上させるために、撤去後に補強金物を取り付けることがあります。また、現在では復旧するときに葺き土ではなく、葺き土と漆喰を混ぜた南蛮漆喰(なんばんしっくい)を使って葺き直すことが多いです。
工事期間は1〜3日ほどで終わります。屋根の大きさや工事範囲によって期間は変わりますので、どれくらいの日数かかるかは、実際に屋根を見て判断する必要があります。
リフォームの森は漆喰工事も承っております。なにかお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
漆喰工事をお考えの方はこちらの「瓦屋根・漆喰工事」をご覧ください。
【漆喰工事なら当社におまかせください!】
瓦自体は50年以上も保ちますが、漆喰のメンテナンスは15年ほどを目安に行っておきましょう。
屋根のメンテナンスのことで油断してはならないのが、目視では確認しづらいということです。
屋根は高い場所にあり、目線を上げないと見えません。それに遠くからでは状態がどうなっているか細かく見ることはできないでしょう。
そのため屋根が痛んでいても気づかずにそのまま放置されてしまいやすいのです!
しかし、屋根は風雨にさらされて、雨漏りの原因にもなりやすいです。
大切なお住まいをこれからも守っていくためには屋根のメンテナンスは欠かせません。
メンテナンスのタイミングを逃さないように、おすすめしたいのが屋根点検です。
10年ほどを目安に定期的に屋根点検を実施して、適切なタイミングでメンテナンスをしてください!
リフォームの森は無料で建物診断を実施しております。お家のことでお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
無料診断についてはこちらの「屋根・外壁0円診断」をご覧ください。
“mu”
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