雨漏りを修理する方法と発生原因について解説
投稿日:2025年6月30日
雨漏りが発生するメカニズムはとても複雑であり、原因に即した修理を行わなければ直りません。
そのため雨漏りの修理方法も多岐に渡ります。
そこで本記事では雨漏りの修理方法について原因もふまえて解説させていただきます。
大切なお住まいの維持管理に本記事がお役立てできれば幸いです。
雨漏りの修理方法と発生原因
雨漏り修理は規模の小さなものから大きなものまであります。
症状が浅いほど処置も簡単です。
雨漏りは建物に甚大な被害を与えてしまうため、できることなら症状が軽いうちに対処できるのが理想です。
雨漏りの修理方法はこのようになっています。
修理方法① シーリング(コーキング)打ち直し
修理方法② 屋根板金のメンテナンス
修理方法③ 外壁のひび割れ補修
修理方法④ 外壁の張り替えまたはカバー工法
修理方法⑤ 窓を交換する
修理方法⑥ 屋根葺き替えまたはカバー工法
修理方法⑦ 防水をやり直す
それでは雨漏りの各修理方法と雨漏りが発生する原因について解説いたします。
修理方法① シーリング(コーキング)打ち直し
シーリングは止水のために使います。
※シーリングのことをコーキングとも呼びます。
サイディングなどの目地、窓や玄関などの開口部、部材の継ぎ目や取り合い部など隙間が生じるところは、水が内部に流れ込まないようにシーリングで隙間を塞いでいます。
シーリングの劣化は雨漏りを招く原因の一つです。
まだシーリングの劣化だけが原因で雨漏りしている場合は症状が浅いため、修理もそこまで大掛かりではありません。
ただし、シーリングの劣化だけで雨漏りするのはめずらしく、ほとんどのケースでは内部にある防水紙も傷んでいます。
本当にシーリングの劣化だけで雨漏りしているのか詳しく調査して原因を特定後、修理を実行する必要があります。
シーリング工事についてはこちらの「コーキング工事は外壁塗装と同じタイミングがおすすめ!」をご覧ください。
修理方法② 屋根板金のメンテナンス
屋根板金とは「棟板金」「水切り」「谷板金」「雨押さえ」など雨仕舞い(水の侵入を防ぐ処置)に用いる板金部材です。
風雨などにより経年劣化で板金が錆びると雨漏りを引き起こします。
現在では錆びにくいガルバリウム鋼板が主流となっていますが、以前によく使われたトタンだと経年劣化で錆びてくるため、定期的に塗装して保護する必要があります。
もし屋根板金が錆びてしまっている場合は交換が可能です。
谷板金は水が集まり錆びやすくなっており、こちらは雨漏り被害が多い場所です。
谷がある屋根はとくに注意しておきましょう。
また、膨張や収縮を繰り返すことで釘が抜けてきたり、下地の貫板が腐食を起こしたりします。
7〜10月の台風シーズンは棟板金が飛ばされる被害が多く発生しておりますので、しばらくメンテナンスをされていない方は一度点検の実施をおすすめします。
棟板金のメンテナンスについてはこちらの「棟板金が風に飛ばされてしまった!事前に修理と対策をしましょう!」をご覧ください。
修理方法③ 外壁のひび割れ補修
外壁のひび割れのことをクラックといいます。
クラックはヘアークラックと構造クラックがあり、症状が進行していると雨漏りにつながることもあります。
症状が軽微なヘアークラックはシーリングやプライマー、フィラーなどで容易に補修できます。
厄介なのは構造クラックのほうで、クラックが発生している深部から直す必要があるため、外壁をカットしたり、エポキシ樹脂を注入するなどの処置が必要です。
構造クラックは耐震性に関わる症状なので、早めの対応をおすすめします。
クラックについてはこちらの「外壁にひび割れ(クラック)が!補修方法をご説明」で解説しております。
修理方法④ 外壁の張り替えまたはカバー工法
外壁の損傷が激しい、外壁内にある防水紙の寿命がきているなどが症状で見られる場合は、外側だけ対処しても雨漏りを直せません。
根本から改善する必要があるため、「外壁の張り替え」や「カバー工法」をご検討することになります。
3週間〜1ヶ月ほど日数がかかる大掛かりな工事で、この機会に屋根や内装なども一緒に全面改修することがよくあります。
外壁の張り替えについてはこちらの「サイディングを張り替える時期とリフォーム方法」をご覧ください。
修理方法⑤ 窓を交換する
窓は雨漏りの原因となりやすい場所です。
窓にも雨仕舞いされていますが、これは内部で行われていることです。
窓の内部が原因になっている場合は窓を交換する必要があります。
現在では窓のカバー工法もありますが、雨漏りしている場合は原因を残すことになるため、内部から手をつけられる方法をおすすめします。
修理方法⑥ 屋根葺き替えまたはカバー工法
2階から雨漏りしていればまっさきに疑うのが屋根です。
屋根の防水で重要な役割を担っているのがルーフィングです。
どんなに屋根がきれいに見えてもルーフィングに寿命がきていたら雨漏りしてしまいます。
ルーフィングを新しくするには「葺き替え」または「カバー工法」を行う必要があります。
葺き替えやカバー工法についてはこちらの「どっちがいい?屋根葺き替えがおすすめな人・屋根カバー工法がおすすめな人」をご覧ください。
修理方法⑦ 防水をやり直す
ベランダやバルコニー、屋上、パラペットには防水が施されています。
ウレタン防水やFRP防水、シート防水など工法に種類があり、ここが劣化すると雨漏りのリスクを高めます。
すでに防水層が水を染み込むようになっている場合は新しく防水をやり直す必要があります。
ベランダやバルコニー、屋上、パラペットなど雨ざらしになるところは雨漏りしやすい場所なのでご注意ください。
防水工事についてはこちらの「外壁塗装と一緒にベランダ防水もメンテナンスを!」をご覧ください。
塗装だけで雨漏りは止まりません!
雨漏りを直すために塗装を提案する業者がいることを耳にします。
塗装は建物の維持管理に欠かせないメンテナンスですが、雨漏りを止めることはできません。
塗装の目的は「建物の美観を保つため」「機能性を付加させるため」「風雨や太陽の紫外線による劣化を抑えるため」です。
「塗装=防水」というイメージがあるかもしれませんが、水の侵入を防ぐために行われるものではありません。
もし、雨漏り修理で外壁塗装や屋根塗装を提案する業者は、そもそも雨漏りを修理する方法を知らない可能性がありますのでご注意ください。
また、シーリングを用いる場合は、雨漏りしている原因がシーリングの劣化にあるときだけです。
原因が他にあればシーリングで対応しても雨漏りを根本的に解決することはできません。
例えるならシーリングで蓋をするようなものです。
応急処置ならシーリングは効果的です。
しかし原因が他にあるのにシーリングだけで対応しようとする業者は要注意です。
症状に適した方法で雨漏りを修理する必要があります!
ここまで雨漏りの修理方法についてお話しさせていただきました。
雨漏りは症状によって修理方法が異なります。
修理方法① シーリング(コーキング)打ち直し
修理方法② 屋根板金のメンテナンス
修理方法③ 外壁のひび割れ補修
修理方法④ 外壁の張り替えまたはカバー工法
修理方法⑤ 窓を交換する
修理方法⑥ 屋根葺き替えまたはカバー工法
修理方法⑦ 防水をやり直す
修理方法④〜⑥は大掛かりな工事になることが多く、被害が大きいとほとんど全面改修になることもめずらしくありません。
雨漏りがあった場合は被害を最小限に抑えるために早急に対応することが大切です。
少しでも雨漏りを疑う症状がありましたら早めにご相談ください。
リフォームの森では雨漏り調査・修理工事も承っております。
もしお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。
雨漏り調査・修理についてはこちらの「雨漏りスピード補修」をご覧ください。
雨漏りについてはこちらの記事でも解説しております。
よければこちらもご参考にしてください!
“mu”
栃木県宇都宮市、塩谷町、鹿沼市、さくら市、真岡市で、塗装工事、屋根工事のことなら、リフォームの森へお気軽にご相談ください。